基本的に豪華客船にはクルーとして、
専属のバンドがいる事が多いのですが、今回乗った船には、
マレーシア出身のバンド「リズムネーション」がいました。
ぱっと見、日本人に雰囲気が似ているし、
とても気のいいメンバー達だったのですぐに打ち解けました。
(余談ですがマレーシア人は
マレー語、英語、中国語を小さい時から話します。
すごい・・・けど
「だって生まれた時からそうなんだもん」との事でした)
彼らは男女二人のシンガーを擁し、英語や中国語のヒットソングを
レパートリーにしており
あとはキーボードとドラム、という編成でした。
船の中ではお互いの出演時間にライブホールに行って
演奏を聴きあったりしたのですが、
彼らの演奏スキルが非常にしっかりしている事は
演奏をちょっと聴いたらすぐ分かりました。
「You guys don’t have a bass player,
and we have only bass player! lol」とかいって、
ピアノとドラムで参加してほしいよ〜などと
冗談で笑いあっていたのですが、
色々あって4日目が僕達にとって
船の最後の夜となってしまうとは。(意味深)
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3日目4日目と船で演奏を繰り返すに連れ、
シンガーのRayちゃんと相談して
日本語の歌を多く取り入れよう、
という方向性に変わっていたのですが、
最後の夜はせっかくだし、なんと
本当に彼らとのセッションが実現。
ある伝達手段※コードを数字の度数で表す表現で、
「ナッシュビル・ナンバーシステム」という
名称がついています。
ダイアトニックを理解していれば
数字だけでコード進行を伝えられる方法です。
これについては、後日改めて取り上げてみたいと思います。
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僕たちは今回短期間での乗船だったのですが、
彼らクルーは(もちろん寄港地でOFFはあるものの)、
半年、長い時は8~9ヶ月も船の上で暮らし、
ようやくバケーションで3ヶ月くらい
自分の故郷や家族の元に帰る、というのが
基本的なスケジュールだそうです。
PAスタッフさん達もアジア圏の色々な国の人たちがいて、
バケーション明けは元気いっぱいだけど
船に乗り出して後半は、だんだん元気がなくなってくるそうです(笑)
それにしても、
是非一緒にセッションしよう!という申し出に
顔を輝かせながら快諾してくれて、
日本の音楽や楽器の事を色々質問してきてくれたり、
音楽に対する純粋な情熱のようなものも
垣間見せてくれる瞬間もあり、
言葉や習慣の垣根を超えて音楽で繋がれるって
本当に素敵な事だな、と大変嬉しい出会いとなりました。
(2017/10/25筆)