結論出ました「筋トレしても別にベースはうまくならない」
こんにちは、ベーシスト、作編曲家の森田悠介です。
僕の中で、「筋トレ」と「楽器の上達」について、少し考え方がアップデートされた部分がありますので
今日はそれについてシェアしたいと思います。
以前に書いたことは、いったん忘れてください。
筋トレをして筋力が上がると、楽器は上達するのか?
まず結論を言いますと、別に楽器は上達しません。
というところに、僕は今のところ辿り着きました。
こんなツイートをしました。
- 前にも書いたんですが 「筋トレしても別に楽器は上手くならない」って結論に行き着きました笑
- 普通にベース練習しまくって音楽の勉強したり、アーティキュレーションについて考えたり良いギグに参加したり、ていうのが全てです。
- けど筋トレは別の目的とメリットがあるので続けます。また書きます!
というわけです。書きます。
そもそもなぜ筋トレを始めようと思ったのか?
まず、これについて解説します。
海外のベーシストを中心に、素晴らしい音楽性を持っている人たちを研究していた時期があります。
ベーシスト界にトレーニングの影響をもたらした人物として、彼は外せないと思います。
Hadrien Feraud (アドリアン・フェロー氏)

彼の革新的な演奏スタイルと楽器のコントロール能力の高さには、衝撃を受けた方も多いのではないかと思います。
彼をはじめ、海外の素晴らしいプレイヤーたちを見ていると、なぜか皆トレーニングをして、どんどん体が巨大化していっている事に気がつきました。
そこで、はて、
素晴らしい演奏をするのにはやはり素晴らしい体つきが必要なのだろうか
このように思い、自分の身体で身をもって確認してみるべきだ、そう思うようになりました。
体型の変化は以下の通りです。
あまり、上裸を載せたりするのは別に趣味ではないのですが、まぁ見てもらった方が一目瞭然かな、といったところで
筋トレによる体型の変化を載せておきます。一応、こういった内容の記事を書くにあたって、「やるだけやったよ」という事を身をもってお知らせしていくスタイル。

↑こちらは、2013年ごろの僕の体型ですね。かなり、ガリガリですね。身長は173cmですが、体重は60kgを下回っていたと思います。

↑こちらは、2015年ごろです。結構変わってきましたね。風呂のない家に住んでいたのでジムに通うついでにシャワーがわりにするというルーティーンでした。

↑増えたり減ったりを繰り返しつつ、2019年ごろです。体重は67kgくらいまで増量したと思います。

↑背面はこんな感じです。始めた頃は、懸垂なんか1回も出来なかったのが、10回とかのセットが余裕でできるようになりました。

↑腕は、こんな感じです。

↑2020年の最後の方で、一番最近です。修行の結果スーパーサイヤ人になることができました、本当におめでとうございます。
良かった点、メリット
- 見た感じ、どうでしょう。やっぱり下に行くにつれてちょっと自信ありそうな感じに見えますよね。
- それはやはり「やるたびに以前よりも数字が上がる」など、目に見えて効果が実感できる事でメンタル面が向上、安定する、という事もあげられます
- おなか側の筋肉と背筋のバランスが取れて、姿勢が良くなる、結果、堂々とした感じに見える、というのはあるかもしれません。
- 何を食べると→どれだけの栄養素が含まれていて→それがどれだけ身体に作用するのか、という事が分かってきた
- 楽器を運ぶときなど、ヒョイっと持ち上げられたりするようになるので、その辺りはやはりメリットですね
- 全体的に扱えるパワーが増した分、弦を弾く時のピッキングが、デフォルトでも強くはじけるような感じがします。
しかし演奏に関係あるのか?演奏に大事な事とは?
ここからは特に「エレキベースの演奏」にフォーカスして言いますが、自分でここまで身体と向き合ってみたからこそ分かってきたことがあります。
筋トレ関係ねぇわ
でした。笑
そもそも冒頭に出てきたHadrien氏も、インタビューを読むと「中学生くらいの頃から、ジャコパストリアスのベースラインを原曲の倍速で弾いてた」などという発言が出てきますし、近年では小学生くらいの年齢でも凄まじいGroove感と音色をインスタなどで聴かせてくれるプレイヤーもいますね。彼らは別に、その時カラダが特別大きい、とかマッチョ、とか関係ないと思います。
また、僕が習ってきた先人達をみても、特に大きな身体をしていないのにすごい演奏をする人はたくさんいらっしゃる訳です。
確かに、音楽的なアーティキュレーション(表情付け)をするのに、力強いフォルテの音を弾ける必要はあります。
けど、ベースのピッキングに必要なのって、ほぼ
「前腕」だけじゃね?ぶっちゃけ。(肘から手首まで、あとは手のひらと指)
しかも、滑らかなピッキングであったり、持久力を必要とするのは、
専門的にいうと速筋ではなく遅筋、という事になります。これは、パワー増量型のトレーニングよりも、少ない負荷を高速で何度も繰り返す事で育っていくタイプの筋肉です。
つまり、
ベースを弾くのに必要な筋肉は、ベースをたくさん弾いていればつく
という事になります。薄々そんな気はしていました。😌
楽器が上達するという目的だけ考えるならば、
途中でも書いたように、
- ハーモニーの成り立ちを勉強する
- 耳コピをしたりそれを練習したり解析したりする
- いい音のイメージをたくさん持つためにいいプレイヤーの演奏や音楽をたくさん聴く
- 音楽的に挑戦的な、少し自分にはキツいかもな!と思える環境に身を置く
- 隣人を愛するとかリスペクトするとか、いいところを見つける、とか
- 音楽的なアーティキュレーションをちゃんと考えて練習する、とか
- とにかく曲をたくさん作ってみる、発表する、とか
こういった事をやっていれば、筋トレしていようがいまいが、上達します。
たぶん、楽器が上手くて、かつ体つきも素晴らしい、という人は、普通に上記のような音楽的な鍛錬を当たり前のようにこなしつつ、その上で筋トレも自分なりに大切だと思って取り組んでいる、というだけです。
では、なぜ筋トレするか?
ひとえに、「自分の身体と向き合う」という事になると思います。
また、身体と向き合う事を通して「自分のメンタル、精神と向き合う」という事にもなると思います。
筋トレを通して、下記のようなことが、自分の身体の変化と共に学べます。
- 自分の身体が、何を食べてどのように出来ているかが分かってくる
- 普段口にしている物が、どんな成分が含まれていて、どう身体に作用するかが分かってくる
- 身体のどこをどう意識すると、どのように動くのかが分かってくる
- 身体の使い方が分かってくる
- 演奏時の姿勢、重心の取り方なども変わってくる
特に、YouTubeで筋トレや食事について情報発信をされている「マッスルグリル」さんの考え方は、近年ではかなり参考にさせていただいています。🙇♂️
彼らの考え方を直接きいたり、間近でその体格を見てみたりしたかったので、ご本人達にお会いしにいってトレーニングを見ていただいた事もあります。🙇♂️(2020年の2月なので、コロナ以前のイベントです)
こういった経験のお陰で、食べ物や栄養に関する知識を自分で学ぶようになったり、こういったトレーニングを専門とされている方達と交流が持てるようになったりした事は、シンプルに健康なライフに繋がりますし、新たな視野が生まれるので、それは長く身体を健康に維持していく上では、とても大切だなと感じるようになりました。
また、「自分の理想とする身体のイメージに近づける」という事は、
「人から見られる」という仕事をしている以上、無視は出来ない事と考えます。例えば、
僕は実はスーツが意外と好きなのですが、スーツのスタイルはそもそも、欧米人のようながっしりとした骨格とボディの分厚さがあってこそ引き立つ、カッコよく見える、というデザインをしています。父の過去の仕事の関係で、スーツをたくさん所有しているのですが、それらをカッコよく着こなせるようになりたい、という場合、それに見合った体型を作っていこう、というようなモチベーションも生まれたりします。
そういった意識の変化で、それが音楽にフィードバックされていったりと、
結果として役に立つ 事は沢山あります。
なので、僕は引き続き筋トレを続け、自分のベストな身体の状態を探り続けようと思います。
しかし、冒頭に書いたように、
結論は
楽器上手くなりたいから筋トレ、というのは直接は関係ない
というところに行き着きました。
しかし、副産物として、上記のようなメリットはたくさんあるので、それが回り回って自分の音楽人生を豊かにしてくれる、という事は大いにあると思います。
さて、あなたはどうお考えになるでしょうか。
本当はこの次に
プロテインは必要か?というテーマについて、食事の内容とも併せて書きたいなと思いますが、
長くなりましたので今日は終わりです。
記事のシェアやコメントなども大歓迎ですので、面白いな!と思ったらぜひどうぞ。
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